企業が安全に信用取引を行うためには、最初に相手方の経営状態を確かめて限度額を設定しなければなりません。クレジットカード会社が利用限度額を設定するのと全く同じ理由です。信用取引では最初に商品やサービスを提供して後から代金を回収します。経営状態に問題のある企業と無制限に信用取引を行うと、代金を回収できず大きな損失を被る可能性があります。
最初の経営状態を確かめて限度額を設定する作業は与信や信用の供与と呼ばれています。信用の供与は最初だけ行えばよいというわけではありません。取引先の業績は常に変化しており何らかの事情で悪化して売掛金が回収できなくなる可能性があります。売掛金を確実に回収するためには取引先の信用力を継続的に確かめることが大切です。
現在の取引額や毎月の売掛金の回収状況などを確認する作業は与信管理と呼ばれています。信用の供与だけでなく与信管理も適切に行えばトラブルを未然に防ぐことができます。これらの作業を行うには専門的な知識や経験が必要とされます。自社のスタッフだけで信用の供与や与信管理を行うのが難しい場合は、専門の会社に相談するとよいでしょう。
事業規模を拡大して取引先の数が増えるほど信用の供与などの作業量が増えてスタッフの負担が重くなります。外部の優れた企業に委託すればスタッフの負担が重くなるのを防ぎつつ信用取引に専念できます。多くの企業が信用の供与や与信管理を専門の会社に任せて収益性を向上させています。
